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アダルトグッズショップとは、アダルトグッズ(大人のおもちゃ)を販売する店のことである。
アダルトショップ近代の歴史
アダルトグッズを考察するとき、最も重要かつ切り離せない部分は、その販売方法である。 ここではアダルトショップ近代の歴史として「近代〜インターネット誕生前夜」までの発展と移り変わりを解説する。
→近代以前、江戸時代の四ツ目屋についてはこちらを参照の事
http://www.din.or.jp/~sigma/yotumeya/yotumeya.html
さて、江戸時代後期の四ツ目屋から400年来脈々と続く「未成年お断り店舗」の長い歴史の中で、世間に最大のインパクトを与えたのは、1993年、 渋谷に突如誕生した「女性専門 アダルトショップ キュリウス」の大成功である。
「女性はオナニーをしない」という定説がまかり通っていた1990年代初頭、「性的快楽の主導権は自分たちで握る」「恋愛から切り放してSEXや自慰を愉しむ」というショッキングな提案を掲げたキュリウスは、多くの女性から後押しを受け、連日のテレビ番組や多数の女性ファッション誌、さらには一般情報誌から経済誌までに繰り返し取り上げられ、何世紀にも渡って続いた男性主導のセックス観を、まさに一夜にして覆す結果を生んだ。
自ら「セックスブティック」と名乗る店舗は、アジア最大の流行発信地区「渋谷センター街」の一角にありながら、路面でも地下でもなくオフィスビルの最上階という、店舗としては考えられない立地条件を持ち、これを「女性顧客の安全利用を図るため」として「看板や広告をも廃した秘密スタイル」と「男性客お断り」を徹底する事で、メディアと口コミの力を最大に利用し、開業2年目にして30万人を越える顧客を得たと言われている。
つまりキュリウスは誰のパイも奪う事なしに、自力で「女性向けの」潜在的な巨大市場を開拓し、それを独占した事になる。
アダルトグッズは「男性が購入し女性の快楽を支配する怪しげなモノ」という図式が定着していた時代に「Curious = 好奇心」というハンマーで「女性が自分で楽しむために...」という楔を打ち込み、同時にそれまで「日陰者的存在」として扱われていた「大人のオモチャ」と「大人のオモチャ屋」を、一気に「陽の当たる場所まで引き出す」事にも成功した。
インターネットの力を全く用いずに(日本のインターネット元年は利用者が100万人を越えた1996年とされる)世間にこれだけの影響を与えた事は特筆すべきだろう。
このムーブメントは当然アダルト業界全体にも大きな方向転換を迫り、商品の色使いやパッケージに価格帯、さらには機能性から耐久性まで、女性の目を意識した製品以外は売れなくなり、変革の波に乗り遅れたメーカーや店舗も生き残れない状況となった。